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【大相撲】幕下以下の力士の収入の実態とは?

 

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相撲界へ入門したら、全員が関取と呼ばれる十両を目指して日々稽古に精進しています。

番付には序ノ口からはじまって、序二段、三段目、幕下、十両、幕内とあって、十両になると付き人がついたり、毎月の給料が100万円以上もらえるようになるなど大幅に扱いがかわるようになります。

力士は全員で約650人ほどいますが、十両以上の関取は70人しかいません!

 

全体の1割しかいない関取になることができれば給料をもらえますが、力士全体の9割近い幕下以下は毎月もらえることができずに生活しています( ノД`)シクシク

今回はそんな幕下以下の力士の収入源について詳しく話していこうと思います。

 

幕下以下の力士の主な収入

 

  1. 公益財団法人日本相撲協会からの収入
  2. 付き人をしている関取からのお小遣い
  3. 後援会やタニマチからのご祝儀
  4. 学校や老人ホーム、障害者施設への慰問や各種イベントによばれたときのお金

 

 

 

日本相撲協会からの収入
 
  • 養成員場所手当
幕下以下の力士は毎月の給料はありませんが、二か月に一度本場所がある月には養成員場所手当というかたちでもらえます。これが幕下以下の力士のメインの収入であり、最も知られてるものです。

幕下で15万、三段目で10万、序二段で8万、序ノ口7万円です(※2019年初場所より少しup)

ですが実際はこの額よりもいくらか引かれててもとにきます。
 
  •  奨励金
本場所では関取が15番相撲を取るのに対して幕下以下の力士は7番しかとりません。その7番のうちの勝った星に応じてお金がもらえます。
序ノ口、序二段は同じ額で、三段目、幕下になるにつれ少し多くもらえます。
一勝ごとに1500円や2000えんずつupしていき、さらに勝ち越すと1万、2万くらいになります。
 
  • 巡業手当
本場所がない4月8月10月12月には地方巡業があります。巡業に参加できるのは基本的に関取衆全員、全員ではありませんが行司、呼び出し、床山、巡業部、審判部の親方が何人か。あとは関取、親方、行司の付き人の幕下以下の若い衆が参加できます!
これも番付によって額が違いますが、だいたい一日につき2000円ほど支給されます。(たまにバス移動が長いときや移動日の日に昼食代、おやつ代としてその場で5000円ほどもらえることもあります笑)
 
巡業はだいたい20日ほどありますから、参加できれば4万、5万くらいになりますね♪
 
これらに選ばれると、手当で相撲甚句と弓取り式は1日5000円、初っ切りは1日1万円もらえます☆彡
巡業では毎日やらないといけませんから、選ばれた力士は巡業手当に上乗せでこの額をもらうことができます!
 
巡業で相撲甚句などをできれば15万くらい稼ぐことができますね!
 
  • ボーナス
力士にもボーナスはあります!
6月と12月にもらえ、十両以上だと100万以上になりますが幕下以下だと少ししかもらえません。
幕下が5~8万、三段目4~7万、序二段と序ノ口3~5万円くらいになります。
 
以上が幕下以下の力士が相撲協会からもらえるお金です。関取になるとこれよりもたくさんの手当てだったりがあるので、半端じゃないです。
 
 
2付き人をしている関取からのお小遣い

 

十両になると身の回りのお世話をしてくれる付き人がつくようになります。

所属する部屋によって選ばれ方や人数などが変わりますが、基本的に十両、前頭、小結、関脇は2人~3人くらいついて、大関だと3~4人、横綱になると7人付き人がつきます!

 

付き人に選ばれると関取の着替えや洗濯、掃除など身の回りのことをやることになります。

毎月という人もいますがだいたい本場所がある2ヶ月に1度、関取から直接お小遣いをいただけます!

その額は人数とか関取によってはバラバラですが、基本的には2~3万、多いと5万、10万円くらいもらえることもあります♪~(´ε` )

 

付き人につかせてもらうと、このお小遣いの他にも関取と一緒に外についていくことも多くなりますが、関取と一緒だと当たり前ですが飲食代とかお金に関しては全て関取におごってもらえます!

 

ずっと気を使って身の回りのお世話をするのも大変ですが、関取からいいものを食べたり飲んだりさせてくれて、色んなものを買ってもらうことも多くいい関取につくことになれば最高ですね(о´∀`о)

関取の後援会やタニマチからのご祝儀のおこぼれをもらうこともすごく多いです🎵

 

巡業に参加できる付き人は十両から関脇だと2~3人いるうちの1人だけ、大関2人、横綱7人なので、なかなか巡業に出ることも難しいですが付き人として巡業に参加させてもらえればすごく得です‼️

 

 

3後援会やタニマチからのご祝儀

 

個人の後援会というのは基本的に十両以上じゃないともてません。

所属している部屋の後援会は各地方ごとにあります。東京、大阪、名古屋、福岡、その他地方にもあったりします。

 

毎回本場所が始まる前には相撲部屋の激励会、千秋楽には千秋楽パーティーを相撲部屋やホテルなどで後援会でやってもらえます。

 

そのパーティーでは後援会から力士たち全員に激励金や勝ち越した力士に勝ち越しのお祝い金がもらえたり、歌などの余興をしてご祝儀をもらえます。

 

激励金や勝ち越し金は、部屋や後援会の規模、番付によって変わったりすると思いますがだいたい1万~5万円くらいですね。

歌などの余興では、途中でお客さんから割り箸にお札をはさんで着物や帯にさしてくれたり、ちょんまげに直接お札をさしてくれることもありいい小遣い稼ぎになります!

 

それ以外にもパーティー中にお客さんのもとへお酒をついでまわると、「頑張れよ」とご祝儀をたくさんいただくこともあります。

 

愛想が悪くても強かったら応援してくれる方もいますが、序ノ口序二段でも愛想が良くて口が上手な力士は結構かわいがられてご祝儀をたくさん集めたりしますね!

 

1回のパーティーでは少なくて0円もありますし、人によっては全部合わせて、20万、30万くらい回収する強者もいるので、パーティーで気合いを入れる力士は多いと思います笑

 

 

もちろんパーティー以外でも後援会や応援してくれるタニマチから食事会に呼ばれていくこともたくさんあります!

良いものをたくさん飲み食いさせてもらってご祝儀もいただけることがほとんどです。

 

幕下以下ですと基本的にご祝儀は少なくて2000、3000円、多ければ5万10万もざらですね!

応援してくれるスポンサーが多ければ、食事などにお呼ばれする機会も多く、こっちの収入が幕下以下の力士の軸になってます!

 

 

4学校や老人ホーム、障害者施設への慰問。各種イベントでもらえるお金

 

お相撲さんは後援会の方などから依頼されて、幼稚園や学校、老人ホームなどに慰問にいくことが多いです!

慰問では着物やまわし姿で行き、質問コーナーや相撲をとったりしてふれあったり、握手、記念撮影など、間近でお相撲さんを見る機会が少ない方も多く大変喜ばれ、力士たちもたくさんパワーをもらいます!

 

もちろんそういった慰問をボランティアでやることもありますが、力士を招待した方や施設の方からお礼をもらうこともあります‼️

 

力士は慰問以外でも季節ごとのイベントなどにもたくさん参加します!

年末年始の餅つきや節分の豆まき、祭りや、ちゃんこを振る舞ったりとアルバイト的な行事がたくさんあるので、その都度ご祝儀をいただきますね✨

幕下以下だとだいたい1回で1万~10万ほどもらえます!

 

 

まとめ

世間では養成員場所手当ての2ヶ月に1度の収入だけをみて、関取にならないと幕下以下は無給だから稼げないとか大変だと思われがちです。

中にはほんとに養成員場所手当くらいしかもらえない番付が低い力士もいますが、寝る場所や部屋で食べるものにはお金を使う必要がないので、苦しいながらにもやっていけます。

 

自分で好きに使える、税金もかからないお金をたくさん稼いでいる力士のほうが多く、いい生活を送っています。

幕下以下でも多い人は月に100万円以上収入がある人もいます!

 

ですので逆にその環境に慣れて強くならなくてもいいやと、あぐらをかいて適当に稽古をして遊んでる力士もたくさんいます。

そこでぬるま湯に浸からずに日々努力して常に上を目指せる強い心を持ってる力士だけが関取という、本物のお相撲さんになれるのだと思います‼️